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150カ国以上で使われているグリホサート 除草剤は、利用範囲が広く、安全性が高いとされているが、国際がん研究機関（IARC）が、グリホサートを「おそらく発がん性あり」のグループ2Aに評価したことから、不安に感じる意見が広がっている。
利用者である農家とってのグリホサートの影響は
もしグリホサート系除草剤が安全ではないのであれば、農薬を散布したり、一番近くで接している農家の人たちに影響が出るだろう。しかし、散布している人たちを対象として調査ではがんとの関連性は認められませんでした。
農場で定期的にグリホサートを使用する農家にとって、グリホサートが健康に与える影響（もしあるとすれば）を正確に知ることは重要です。
20年以上にわたって、農業健康調査（AHS）1 は5万人以上の農薬散布者を継続的にモニターしてきました。グリホサートに関する研究は、学術界および／または米国政府の独立した研究者によって行われ、国立がん研究所、国立環境健康科学研究所、国立労働安全衛生研究所など、米国のすべての政府機関から公的資金が提供されています。
この研究は、農業従事者とその家族の健康に、農法、ライフスタイル、遺伝的要因がどのような影響を与えるかを明らかにするために、米国政府から依頼されたものです。長期にわたる調査の結果、グリホサートの使用とがんとの関連は認められませんでした。
引用元：https://www.glyphosate.eu/useful-information/safety/impact-on-farmer-health/
EPAのグリホサートの再評価
米国環境保護庁(EPA)は日本における環境省にあたる機関で、司法捜査権を持った捜査官と水、大気、土壌、生物、衛生、法律などの専門官により構成されたアメリカ合衆国の環境政策全般を担当する行政組織です。
EPA は、大気、水および大地（自然環境）を適切に保護し、人の健康と環境を守ることを目的としています。
EPAは2020年1月に以下の通り、グリホサート 使い方がラベルの指示通りの場合には人体にリスクはないと評価しています。国際がん研究機関（IARC）の評価とは異なり、グリホサート 発がん性はないとしています。
人の健康
EPAの科学者は、グリホサートに関する利用可能なデータの独立した評価を行い、以下のことを発見しました。グリホサートの現在の使用による人体への懸念すべきリスクはない。ラベルの指示通りに使用されたグリホサート製品は、子供や大人へのリスクをもたらさない。
子供がグリホサートに対してより敏感であることを示す兆候はない。様々な情報源からの数多くの研究を評価した結果、子宮内または出生後の曝露により子どもがグリホサートに対してより敏感になるという兆候は見つかりませんでした。ヒトの健康リスク評価の一環として、乳幼児、子供、妊娠可能な女性を含むすべての集団を評価し、グリホサートが残留した食品を摂取することによる懸念すべきリスクはないと判断しました。また、EPAは、グリホサートで処理された住宅地に立ち入ったり、そこで遊んだりする子供に対する懸念のあるリスクはないと判断した。
グリホサートがヒトにがんを引き起こすという証拠はない。EPAは、グリホサートがヒトに対して発がん性を持つ可能性は低いと結論づけた。EPAは、国際がん研究機関（IARC）よりも大幅に広範で関連性の高いデータセットを検討した。EPAのデータベースには、グリホサートの登録を支援するために提出された研究と、EPAが公開文献で特定した研究が含まれている。
EPA は、国際がん研究機関（IARC）よりもかなり広範で関連性の高いデータセットを検討した。EPA のデータベースには、グリホサート登録の裏付けとして提出された研究と、EPA が公開文献で特定した研究が含まれている。例えば、IARCは8件の動物発がん性試験のみを考慮したのに対し、EPAは15件の許容発がん性試験を使用した。EPAは、グリホサートが “ヒトに対しておそらく発がん性がある “というIARCの結論に同意していない。
EPAの発がん分類は、カナダ有害生物管理規制庁、オーストラリア農獣医薬局、欧州食品安全機関、欧州化学品庁、ドイツ連邦労働安全衛生研究所、ニュージーランド環境保護庁、日本食品安全委員会やFAO/WHO残留農薬合同会議（JMPR）などの国際専門委員会や規制当局と整合している。
引用元：https://www.epa.gov/ingredients-used-pesticide-products/glyphosate#human-health
正しいリスク回避には科学的な根拠が必要
グリホサート 除草剤はホームセンターで誰もが手軽に購入することができます。
根まで枯らしてくれるグリホサート 作用機構の便利さと、土壌に落ちた成分は微生物によって分解されて消滅する安全性から、農業だけでなく林業など広く使われています。
私たちの生活全般と強くつながっているものであるからこそ、グリホサート 安全について注目が集まっているのだと言えると思います。
どんなものに対しても断片的な報道でリスクがあると感じてしまって、その印象のままの認識になることは誰にでもあると思いますが、科学的な根拠がある研究結果を正しく認識することが正しいリスク回避になるのではないでしょうか。
