生物農薬

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生物農薬とは

農薬の有効成分として微生物や昆虫などを生きた状態で製品化したものです。

害虫などから植物を守るために利用される生物は、人工的に殖やされ、「生物農薬」として販売されています。

 

もちろん生物農薬もグリホサート 除草剤と同様に「農薬登録」の対象です。

 

生物農薬は、農薬用語としては「有害生物の防除に利用される、拮抗微生物、植物病原微生物、昆虫病原微生物、昆虫寄生性線虫、寄生虫あるいは捕食性昆虫などの生物的防除資材」と定義されています。

 

テントウムシがアブラムシやカイガラムシなどを餌として食べますし、中にはうどんこ病菌などを食べる菌食性もいます。

 

寄主に産卵し、孵った幼虫が寄主を餌にして発育し、最終的には殺してしまう昆虫も利用されます。

グリホサート 除草剤
グリホサート 除草剤

生物農薬のメリット

先ずは環境への残留性がないので人畜に危険性が少ないことです。

毒性が低く、散布する人に危険がありません。

化学農薬で防除不能なものに効果がある場合があります。

 

生物農薬のデメリット

グリホサート 除草剤などの化学農薬に比べて即効性は期待されないことと、長期保存が難しいことがデメリットです。

天候などに効果が左右される場合があることと、防除対象となる生物にしか効かないので、他の防除法(化学農薬等)を必要とする場合があります。

 

農薬は農作物に残る?

生物農薬は残留の心配がありませんが、普通の農薬は農作物に残留するのでしょうか。

 

実際は農作物・微生物による代謝や日光によって分解されたり、風や雨に流されたりするので、使われた農薬がそのまますべて農作物に残るわけではありません。

 

国は、それぞれの農薬について、生物や土、水質への影響などを確かめた上で、適切な使い方を決めていますし、生産者は、農作物に残る農薬の量を抑えるために、決められた使い方を守ることが義務付けられています。

 

環境に放出された農薬は、多くの場合、微生物や日光によって分解されていきます。

アミノ酸系のグリホサート 成分は土壌で微生物によって自然物に分解されます。

 

グリホサート 除草剤
グリホサート 除草剤

フードファクターにより推定接種量を計算

グリホサート系除草剤はさまざまな農作物に使用されていますが、厚生労働省では「フードファクター」という一人の国民が一日当たりに食べる穀物、野菜、果物など作物ごとの平均量を用いて農薬の推定摂取量が計算されています。

 

農薬の使用におけるリスク管理は、対象作物ごとに申請された使用方法で実施された作物残留試験における残留量を調べ、その値が残留基準値を超えないようにその農薬の使用方法(使用基準)が決められています。

 

つまり農薬の使用方法(使用基準)を守ることにより、人への安全が確保される仕組みとなっています。

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